思考停止無視。

ちょっとだけでも考えてみる。

トランプ大統領を求めた世界の現状と人々の真理。

ドナルド・トランプ氏が米国大統領に選ばれることがほぼ確定しました。
株価、為替は大きく乱れ、マスコミも大きく報道し、大騒ぎが続いています。
これは、世界史の教科書に記述されるほど、大きな出来事であり、歴史の転換期になりうることです。
しかし、同時に壮大なエンターテイメントであるとも感じています。

トランプ氏の政策や、発言についての詳細はいたる所で語られていますので、ぜひググってください。それをまとめるのは面倒くさいです。
かなり要約すると、

”停滞の続くアメリカの社会制度、習慣をぶっ壊す”政策をかかげています。

これは日本でもそうですが、アメリカでは政治家と官僚の癒着、経済界との癒着が進み一部の既得権益が跋扈しており、その中で慣習として続けられている外交、内政が時代や環境に削ぐわず、経済を停滞させています。
それを破壊することで、新たなステージに進もうということです。

トランプ氏は不動産経営者であり、政治家ではありませんでした。ですから、既存の派閥や談合によって左右されることはありません。
そして、生粋のアメリカ主義者です。ある意味とても屈強な愛国心の持ち主であると感じます。

であるからこそ、アメリカの発展にとって不要なものは切り捨てる考えです。日本に対しては在日米軍の費用を全額日本が負担しないのであれば完全に撤退する。日本人はアメリカに自動車を売りつけるが、アメリカの牛肉は買おうともしないから、輸入税率を引き上げる。TPPなんてやるもんか。という姿勢で望んでいます(他にもありますが)。

他にもメキシコからの不法移民を防ぐために万里の長城を築くとか、実現するのか怪しい壮大な計画を提示しています。


正直、これまでオバマ大統領やその他の政治家を指示してきた層からすると相容れない存在なのだ。


粗雑で乱暴で豪快な金持ち

トランプ氏が民衆に持たれている印象としては粗雑で乱暴で豪快な金持ちなのだ。決して大国の大統領というイメージにはそぐわない。
だからこそ、かつての総理大臣婦人であるヒラリー・クリントンと上手く対立できたのだ。

個人的私感だが、現状の社会に対する不満を延長戦での改善より、破壊による変化を求めているのだろう。頭が挿げ替えられただけで体が変わらなければゆく足は変わらないことを民衆は理解している。
だからこそ、不満をぶち壊すであろうトランプ氏に期待が集まったのだ。
民衆は英雄を求める。世の中を変えるたった一人を求めるのだ。日本も然り。
トランプ氏のような粗雑で乱暴で豪快な金持ちはハリウッド映画に出てくるような英雄の姿だ。歪んだヒロイズムがこの結果をもたらした。

結局ひとりの力で世界に与える影響はたかが知れている。しかし、その一人を英雄として選んだ社会意識が世の中を変えるのだ。

世界中で、この閉塞した社会を変える英雄を求めている。残念ながら日本にはその資質をもった人物は現れていない。それはおそらく、他国でも然り。

だからこそ、この英雄の誕生に世界が熱狂するのだ。

彼が歴史に自身の名をどう刻むのか未だ分からないが、民衆は行く先見えぬ世界の道をトランプ氏がどう照らすのかを期待しているのだ。
太陽の日差しのように煌々と照らすものなのか、大地を焼き尽くす劫火として照らすのか、それとも期待だけが先行しなにも残らないのか分からない。